「もりのにんぎょう」朝比奈かおる(文溪堂)
森に置き去りにされた、古い人形。 服はボロボロで、手足からは綿がはみ出ていました。 色々な虫や動物たちがやってきます。 ちょうちょは「お友達にならない?」と聞きますが、人形は答えません。 秋にあり、冬になり、森は雪に閉ざされます。 一匹の犬が走ってきて、人形を掘り出し、家へ持ち帰りました。 犬の飼い主の女の子とお母さんは、人形を捨てるのは可哀そうだと思いました。 二人は人形を直してあげる事にしました。 石けんで洗って、ブラシで髪をとかし、 端切れでお洋服も作ります。 そして何日か経ち… 古いボロボロの人形は、新しくすてきなお人形に生まれ変わりました! 人形に命はありませんが、死と再生を感じさせられる内容です。 女の子とお母さんの優しい心に、こちらも温かい気持ちになります。 また、森の中の季節の移ろい、動植物が淡い色彩で美しく描かれています。 そして何と言っても、お人形が素晴らしく可愛い!! ラスト、女の子に連れられてお人形が森へ向かうシーンなど、胸がジーンとしてしまいます。 本当に良かったね! 当サイトの本館は人形の写真サイトですが、お人形好きの私にとっては、宝物の一冊です。 お人形、特に大きいお人形がお好きな方には、絶賛お勧め絵本です♪(2011/10/02) |