「がぶり もぐもぐ!」ミック・マニング/ブリタ・グランストローム作 藤田千枝・訳(岩波書店)
小さな芽が出た。美味しそう。 小さな芽を食べたいのは、イモムシ。 イモムシは小さな芽を食べた。 そのイモムシをキリギリスが食べ、 キリギリスをクモが食べ、 クモをトカゲが食べ… 食物連鎖がテーマの科学絵本です。 イラストはユーモアと迫力があります。 恥ずかしながら、私はキリギリスが雑食で他の昆虫を食べることを、 こちらの絵本を読むまで知りませんでした… キリギリスは草食のイメージだったのですが! 更に調べたところ、バッタの多くは草食だが、雑食のバッタもいる。 ほとんどのコオロギは雑食とのことでした。 改めて、絵本で学べることって、多いですね〜(私が無知なだけかも…) 絵本には、コキンメフクロウとか、カワカマスなど、 あまり見たことのない動物も出てきて、興味深かったです。 カワカマスのイラストを見た時には、最初ワニかと思いました。 キツネの死体にハエやウジ虫がたかっている場面がありますが、 ユーモアのあるイラストのお蔭でしょうか。 虫が苦手な私でも、気味悪くは感じませんでした。 (リアルに想像すると、『うわ〜』 ですが、これが現実なのですよね) ラストは、人間も登場します。 巻末には大人の方向けの食物連鎖の解説がついています。 1999年の刊行のこちらの絵本は、現在事実上の絶版状態で、古書は手の届かない価格でした。 子どもたちにたくさん読んであげたい絵本ですが、残念です。(2016/6/29) |