◇そらいろのたね◇



 「そらいろのたね」中川梨枝子・文 大村百合子・絵(福音館書店)

   ゆうじが野原で模型飛行機を飛ばしていると、森のきつねがやってきました。
   きつねは「飛行機をちょうだい」と言いますが、ゆうじは「僕の宝物だから」と断りました。
   すると、きつねは「僕の宝物と取り替えて」とポケットからそらいろのたねを一つ出しました。
   ゆうじは飛行機とたねを交換しました。

   ゆうじが庭にそらいろのたねをまいて水を掛けると、そらいろの家が生えてきました。
   「ぼくのうちだ!」とひよこがやってきて中に入りました。
   家が大きくなるにつれて、ねこやぶたもやってきて中に入りました。

   やがてそらいろの家はどんどん大きくなり、
   とうとう町中の子供たちと森中の動物たちと鳥たちが入りました。
   そこへ、きつねがやってきました。

   きつねは、「飛行機は返すから、このうちも返して」と言いました。
   子供たちと動物たちと鳥たちが家から出ると、
   きつねは大威張りでそらいろの家の中に入りました…



  空色の家がぐんぐん大きくなるにつれ、動物たちが次々とやってくるところが楽しいです。
  「ぐりとぐら」や「いやいやえん」の登場人物たちもやってきます。

  最後、目を回してしまうきつねさんが可愛いです。
  あまりにも可愛いので、昔、おはなし会の告知ポスターに
  気絶中のきつねさんの絵を描いた事もありました。
  私は、春に一年生性のクラスで読む事が多いです。(2012/08/24)

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