「そらいろのたね」中川梨枝子・文 大村百合子・絵(福音館書店)
ゆうじが野原で模型飛行機を飛ばしていると、森のきつねがやってきました。 きつねは「飛行機をちょうだい」と言いますが、ゆうじは「僕の宝物だから」と断りました。 すると、きつねは「僕の宝物と取り替えて」とポケットからそらいろのたねを一つ出しました。 ゆうじは飛行機とたねを交換しました。 ゆうじが庭にそらいろのたねをまいて水を掛けると、そらいろの家が生えてきました。 「ぼくのうちだ!」とひよこがやってきて中に入りました。 家が大きくなるにつれて、ねこやぶたもやってきて中に入りました。 やがてそらいろの家はどんどん大きくなり、 とうとう町中の子供たちと森中の動物たちと鳥たちが入りました。 そこへ、きつねがやってきました。 きつねは、「飛行機は返すから、このうちも返して」と言いました。 子供たちと動物たちと鳥たちが家から出ると、 きつねは大威張りでそらいろの家の中に入りました… 空色の家がぐんぐん大きくなるにつれ、動物たちが次々とやってくるところが楽しいです。 「ぐりとぐら」や「いやいやえん」の登場人物たちもやってきます。 最後、目を回してしまうきつねさんが可愛いです。 あまりにも可愛いので、昔、おはなし会の告知ポスターに 気絶中のきつねさんの絵を描いた事もありました。 私は、春に一年生性のクラスで読む事が多いです。(2012/08/24) |