「ぶす……附子」もとしたいづみ・文 ささめやゆき・絵(講談社)
狂言絵本です。 昔。主人と二人の家来、たろうとじろうがいた。 ある日、主人は二人に壺を見せ、 「この中には『ぶす』という猛毒が入っているから、 決して近寄らないように」と言い置いて出掛けて行った。 さあ、壺の中身に興味津々のたろう。 じろうが止めても聞かず、ついに壺を開けてしまう。 中に入っていたの… 私はこの狂言芝居を、子どもの頃舞台で見た事があります。 節回しが面白く、愉快なお話です。 壺の中身は、結局黒砂糖でした。 甘いものが貴重な時代ですから、二人はついつい食べ尽くしてしまいます。 主人の怒りを回避するために、たろうが弄した策は秀逸です。 これほど機転のきく家来を持って、主人は幸せですね☆ (でも、実際に同じ事をしてはダメですよ〜!) 文章が読みやすく話の展開が面白いので、 私は良く高学年のおはなし会で読んでおります。(2012/08/19) |