◇パパのカノジョは◇

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 「パパのカノジョは」ジャニス・レヴィ作 クリス・モンロー絵 もん・訳(岩崎書店)

 図書館で初めてこの絵本を見た時には、正直、「ポカーン」というか、目を疑いました。
 驚きのタイトルですが、ケータイ小説ではありません。絵本です。
 『日本もここまで来たか―!』と心の中で叫んでいました。(汗)

 まずは表紙の絵。
 紫のシャツに赤いスカートをはいたサングラス姿の女性と、横目で女性をにらむ少女。
 パンチがあります。
 ちょっと控えめに描かれた男性がお気楽そう。

 さて、絵本の見返しに書かれた言葉。
     「カッコいい」「カッコわるい」ってどんなこと?
    すっごくカッコわるいパパの新しいカノジョと、 あたしの微妙な関係…。


 この「新しいカノジョ」という言葉に更にびっくりでした。
 色々すごい設定です。

 ページをめくると、
 一つのグラスに二本のストローをさしてジュースを飲むラブラブ・カップル(もちろんパパとカノジョ)と
 やはり横目の少女(あたし)がいます。

 冒頭の文章はこんな風に始まります。
    パパのあたらしいカノジョはかわってる。
    すっごくカッコわるいんだ。


 ちょっと変わった性格のカノジョ。
 髪はヤマアラシみたいで、野菜ばかり食べていて、バスケには興味なし。

 パパはカノジョの事を「スィートポテトちゃん」と呼んでいます。
 そんなカノジョを少女はカッコ悪い、とシニカルに見ています。

 でも、そんなカノジョは…
    あたしのはなしをテレビをけしてきいてくれる。

    あたしのものを
    ガラクタっていわないし、かってにさわらない。

    あたしがきげんがわるいとき(中略)
    質問ぜめにしたりしない。


 大人と子供の関係ではなく、人と人との対等な関係とは何か、どうあるべきかを考えさせられる絵本です。

 こちらの絵本は2002年に出版され、「日本絵本賞翻訳絵本賞」を受賞しています。
 はっきりした絵で文章もとても読みやすいので読み語り向きです。
 でも「パパの新しいカノジョ」という設定の絵本を子供に読んでもいいものかどうか…悩みます。

 6年生でもちょっと難しいでしょうか。高校生以上なら大丈夫でしょうか?
 大人が感動できるお話だと思いまので、いつか大人の方に向けて読んでみたいです。

 あ、それから!
 実はこのパパがすごくすてきな男性なのではないかと、興味がわきます。
 パパはほとんど描かれていないのですけど。
 気になります。(2011/05/25)

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