◇おおきなかめ◇
「おおきなかめ」関野喜久子・再話 譚小勇・絵(こどものとも年中向き 1998年1月号 福音館書店)
中国の神話です。 昔々。 海のそばに五つの山があり、その山には五人の仙人が住んでいた。 仙人たちは、毎日楽しく遊んで暮らしていた。 ある日、大地震で山は海にのみ込まれてしまった。 神様は、五匹の大海亀の背の上で、仙人たちが再び暮らせるようにしてくれた。 が、それには条件が一つだけあった。 その条件とは、「一年に一度亀にえさをやる事」。 一年が過ぎ、更にいく年か過ぎたが、仙人たちは亀にえさをやるのをすっかり忘れていた。 そんなある日、ロンポという名の巨人の漁師がやってきた。 ロンポは釣り針に餌の象をつけ、釣りを始めた。 お腹をすかせきった亀たちは、次々とロンポに釣られてしまった。 住処を失った仙人たちは再び神様にお願いに行くが、無視されてしまう。 仙人たちは仕方なく人間の暮らす町や村へ行き、 畑を耕したり魚を採ったり、働いて暮すようになった…とさ。 荒唐無稽、スケールの大きなお話です。 私は、ロンポが象を餌にして釣りをするところが好きです。 一体、どれだけ大きいのか、想像するとわくわくします。 過去に発売された月刊誌のため、入手は困難です。(2011/09/23) |